関西国際空港へのアクセス鉄道となる新路線「なにわ筋線」の建設計画の概要がまとまり、大阪府、大阪市、JR西日本、南海電鉄の4者が合意しました。建設中の北梅田駅を含め4駅を新設。総事業費3300億円を見込み、2031年春の完成を目指す。
さらに、阪急電鉄が十三駅―北梅田駅間を結び、なにわ筋線に乗り入れる方向で、4者と協議することもまとまった。
※ 2019年7月10日国土交通省は鉄道事業許可を申請していたJR西日本、南海電鉄などに許可状を交付しました。
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なにわ筋線
なにわ筋線とは?
なにわ筋線は、なにわ筋の下を通り、新大阪駅とJR難波駅、汐見橋駅を直通する路線として計画。JR線と南海線との直通運転をすることによって、京阪神各都市から関西国際空港へのアクセス機能を強化を図るほか、大阪市営地下鉄御堂筋線の混雑を緩和する狙いもあります。
2009年になり、南海線の接続駅を汐見橋駅から南海なんば駅に変更する案が浮上し、新今宮駅を過ぎたあたりから分岐をし、そのまま地下に入り新なんば駅を経て、JR線と接続する計画で調査をしていたが、難波界隈の地下空間での建設が可能と結論が出たので、新なんば駅を建設するこちらの案に変更しました。
北梅田から西本町駅までは、JRと南海の共同運行とし、西本町以南で別路線にわかれ、それぞれ関西国際空港に結ぶ。
これにより一部ラピートは北梅田駅(仮)発となります。
建設主体は大阪市などが出資する第三セクターで、JR西と南海が線路などの使用料を支払う「上下分離方式」を採用する。
新駅は?
新たに設置する駅は、JR、南海共用の「北梅田駅」「中之島駅」「西本町駅」に南海線の「新なんば駅」(いずれも仮称)の4駅となります。
なにわ筋線の予定ルート 毎日新聞より
効果は?
駅がなく現在は通過している、大阪駅、梅田駅界隈から、鉄道で関西国際空港に移動が出来る。
現在の路線で大阪市内から約1時間かかっていた、所要時間が約20分短縮する。たとえば、北梅田駅から関西国際空港までの所要時間が、JRで最速約40分、南海で最速38分で結ばれます。
新大阪ー大阪、梅田ー難波ー天王寺、新今宮ー関西空港を鉄道で結ぶ。
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阪急が参入
阪急が参入?ゲージが違うのに?と最初は疑問に思えましたが、調べるうちに阪急の狙いが見えてきました。
阪急電鉄(広軌)はJR、南海(狭軌)とは線路の幅(ゲージ)が違うので直接乗り入れることは物理的不可能ですが、どうして乗り入れるのかが疑問でしたが、十三から狭軌で新線を作る事を検討しているようです。あと、阪急は十三駅ー新大阪駅間の路線免許を保持しているので、新大阪まで狭軌で新線をつくり、JRがJR新大阪駅乗り入れに難色を示していると思われる南海のラピートを、阪急新大阪駅(仮称)に誘致することも可能です。またはそれ前提で南海と合意していたのかも知れません。
それに十三に接続することによって、阪急各線からの直接の利便性が向上する狙いもあります。
この流れなら、同時着手して欲しいですね。
【リリース発信】(共同リリース)
「なにわ筋線の整備に向けて」
☆続きはコチラ→ https://t.co/ZJ6J5y8arP pic.twitter.com/oZBIzCRmri— 阪急電鉄 【公式】 (@hankyu_ex) May 23, 2017
はるかとラピートが統合?
一方こんな意見もあります
将来は南海本線にJR西の車両を乗り入れる案も浮上しており、共通車両の開発も視野に入れる。JR西にとっては、JR阪和線より南海本線を利用するほうが関空までの距離が短く所要時間を短縮できるほか、阪和線のダイヤ緩和の利点もある。
会社は関係なく、1本の鉄道として考えるいい案だと思います。
まとめ
外国人観光客の増加によって2014年から、今回の合意まで協議をしていました。構想自体はかなり以前からあり、国も答申としてなにわ筋線を盛り込んでいましたが、話は出ては消えでした。今更ですが、もう少し早く着工に漕ぎ付ければよかったのにと思います。
ただ、阪急は少し前まで四つ橋線との相互乗り入れを協議していましたが進展がなく、なにわ筋線構想に参加したのはよかったのかもしれません。
先日決定した、星野リゾートの新今宮駅前のホテル計画にもリンクします。
着工に向けて難題は山積しますが、早期開業が楽しみです。
関連:[大阪]うめきた2期は三菱地所や積水ハウス、阪急電鉄などに決定!公園中心の街に
南海電鉄ラピート wikipediaより
JR西日本はるか wikipwdiaより